賃貸業界ニュース「生活保護の家賃基準の見直し」
生活保護の家賃基準の見直し
7 月1 日から、生活保護の住宅扶助が見直されて支給額が減額されています。積極的に、生活保護者の受け入れを行っている物件は、退去や値下げのリスクが高くなります。
単身向け・2人以上世帯ともに家賃水準が引き下げられて、それを超える賃料は「転居指導の対象」となるため、家賃値下げ交渉をされることになります。
厚生労働省は、現在、161万世帯ある生活保護世帯のうち44万世帯に、この可能性があると発表しています。例外措置として、高齢や障害、通院などの理由で、転居によって生活に支障をきたす可能性がある場合は、現行基準をそのまま適用することができます。
減額された支給額は地域により異なりますが、例えば、東京都内の一部地域に住む単身世帯では、扶助額がこれまでの5万3700円から4万5000円に引き下げられます。
生活保護者は国が家賃を保証しているので、できることなら退去は避けたいでしょう。
家賃を値下げせざるを得ないとすれば、結局は生活保護の削減が、空室に苦しむ家主に転嫁されることになります。沖縄の大家さんの中にも築年数が古い物件を中心に生活保護世帯を受け入れている方は多いと思います。弊社の管理物件には、今のところ影響は出ていないのですが、築年数が古いアパートの大家さんにとっては関心のあるトピックだと思います。生活保護基準の引き下げは、沖縄の一部の大家さんにも影響してきます。
記事(全国賃貸住宅新聞) http://www.zenchin.com/news/2015/06/post-2224.php
記事(週刊ダイヤモンド) http://dot.asahi.com/dol/2015071300040.html
生活保護制度の見直し(厚生労働省) http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002udvb-att/2r9852000002uf0t.pdf