現代の不動産市場では、査定額の正確性に疑問をもつ人が増えています。特に一般的な不動産一括査定サービスでは、競争の激化から実態より高めの査定を出す会社が目立つようになりました。
そんな中、AIを活用した不動産査定サービス「HowMa(ハウマ)」は「不動産の価格査定を分かりやすくするツール」として人気を集め、2025年3月には有効会員数10万人を突破しています。
HowMaではAI査定をまず提示することで、ユーザーが相場感をつかみ、不動産の専門家が提出する「コラボ査定」をしっかりと吟味できる仕組みを作り上げています。
この記事では、AI査定の仕組みやメリット・デメリットをふまえ、手持ち不動産の価値を確実に知る方法を解説します。
この記事は、宅建士資格を保有するアップライト合同会社の立石秀彦が制作しました。
不動産のAI査定とは? その仕組みを解説

不動産の価格査定で最も一般的な手法は「取引事例比較法」です。これは査定対象の不動産と類似した売出中の不動産を「事例」として比較・補正することで、現在価格を推定する方法です。
AIによる不動産査定も基本的な考え方は同じですが、人間では処理しきれない膨大なデータを分析できることが大きな特徴です。HowMaでは年間約120万件もの取引事例や公示情報を収集・処理し、正確な査定を実現しています。
AI査定は、人間の査定では扱いきれない大量のデータを分析し、バイアスのない査定結果を算出するため、より公平な価格を出してもらえるのもメリットです。
こうした客観的なAI査定を見ておくことで、売主は不動産取引における相場感を正確に把握できます。
ただし、AI査定にも苦手な分野があります。例えば、室内状況やリフォームの有無、建物の個別性を細かく加味することは難しく、特に個別性の強い物件の査定では限界があります。
そこでHowMaでは、AI査定に加えて専門業者による「コラボ査定」を組み合わせ、AIと人間それぞれの長所を活かした査定システムを構築しています。
AI査定のメリット・デメリット

AI査定にはメリットとデメリットの両方がありますが、筆者は「無料で利用できるなら、まずAI査定を見ておくべきだ」と考えています。
AI査定のメリット

AI査定の最大のメリットは、その場で相場価格を確認できる即時性です。不動産取引が初めての方でも、わずか60秒の入力で概算査定を出してもらえるため、相場感を簡単に把握できます。
特にHowMaの場合、AIによるスピード査定を先に確認することで、後から不動産会社が提示する査定額の妥当性を判断する基準になります。近年増加している「営業目的で高すぎる査定額を提示する不動産会社」を見極める手がかりになる点は大きなメリットでしょう。
さらに、HowMaに登録しておけば毎週最新のAI査定情報が届くため、市場の変動を継続的に把握できます。「不動産が値下がりする前に売却したい」と考えている方にとって、売り時を逃さないための貴重な情報源となります。
最近、不動産会社間の競争が激しくなりすぎて、実態より高すぎる査定を出す会社が増えています。AI査定を見てから、不動産会社が出してきた価格査定を確認することで「その査定の善し悪しを判断できる」ようになります。
AI査定のデメリット
一方で、AI査定にはいくつかの課題もあります。最も大きな問題は、不動産取引が少ないエリアでの精度です。都市部では豊富なデータがあるため高い精度を実現していますが、地方ではデータ不足から査定精度にばらつきが生じることがあります。
筆者の経験では、地方物件でAI査定を利用した際、実際の査定額と最大5割程度の乖離が見られることもありました。
HowMaでは、この課題を解決するために経験豊富な担当者による「コラボ査定」を組み合わせ、AIだけでは担保できない部分を人間の専門知識でカバーしています。
また、物件の個別性(特殊な間取り、眺望の良さ、設備の充実度など)をAIだけで正確に評価することには限界があります。こういった要素は専門家の目で実際に確認する必要があります。
つまりHowMaは、AIのデメリットと人間による査定のデメリットを相互に補完することで、ベストな不動産売却を目指すシステムだといえるでしょう。
HowMaでは全国のマンション・一戸建ての価格推定が可能
HowMaを運営する株式会社コラビットは、AI査定技術のパイオニアとして、野村不動産ソリューションズや野村證券、パナソニック、ハウスドゥなど多数の大手企業に査定システムを提供しています。2025年3月には三菱地所ハウスネットの「住まいリレーAI査定」にも不動産価格推定データの提供を開始しており、その技術力は業界内で高く評価されています。
筆者が驚いたのは、2024年5月に特許を取得した「リノベーション済み物件の査定技術」です。これまで難しかったリノベーション済み物件の価格査定を、複数の計算手法と品質指標を組み合わせることで実現可能としました。これにより:
- リノベーション済み物件の査定依頼への対応
- 売却前のリノベーション検討段階での相談対応
など、より幅広いニーズに応えられるようになっています。
業界初のコラボ査定でAIのデメリットを解消
HowMaの大きな特徴は「コラボ査定」という独創的なアプローチです。コラボ査定は次の2ステップで売出し価格を推定します:
- AIによるスピード査定を確認
- 相場を把握した上で不動産会社によるコラボ査定を確認
一般的な不動産一括査定サービスでは、仲介契約獲得のために実態より高い査定額を提示する不動産会社があります。
HowMaではまずAI査定で客観的な相場感を把握できるため、不自然に高い査定額を見分けるための基準になります。
経験豊富な担当者による査定を組み合わせることで、AIだけでは評価しきれない物件の個別性も適切に反映された査定額を知ることができます。
HowMa公式サイトでまずはAIによるスピード査定を無料で試し、相場感を把握した上でコラボ査定を依頼してみてはどうでしょう?
HowMa一括査定|公式サイト
まず、上記の公式サイトでAIによるスピード査定を確認してみてください。あわせてコラボ査定を確認し、複数業者の意見を聞くことで、手持ち不動産の価格を多角的に確認することができます。
中立的立場でアドバイスしてくれる「HowMaコンシェルジュ」
従来の不動産一括査定サービスでは、ユーザーの情報を不動産会社に転送するだけで、あとは各社任せというケースがほとんどでした。そのため、複数の査定額のうちどれが正しいのか判断しづらいという問題がありました。
HowMaでは「HowMaコンシェルジュ」というサポート体制を設け、査定書の見方や価格交渉など、不動産売却の様々な場面で相談に乗ってくれます。中立的な立場からアドバイスを受けられるため、安心して意思決定ができます。
また、住宅ローン残債務がある物件の手残り計算なども自動で行うなど、単なる一括査定サービスを超えた総合的なサポートが受けられる点も、HowMaの大きな魅力です。
HowMa一括査定|公式サイト
その他、住宅ローン残債務がある物件の手残り計算なども自動で行ってくれます。HowMaは単なる一括査定サービスというよりも、不動産売却をトータルでサポートしてくれるという点が、競合他社との大きな違いです。
HowMaのいい口コミ・悪い口コミ

どんなサービスにもいい面がありますし、逆に使いずらい面もあります。そこで、HowMaについての口コミから高評価のものと辛口評価のものをピックアップしました。
HowMaのサービスが自分に向いているかどうかを考えるヒントになると思います。
AI査定の精度については条件により意見が分かれました。担当者のサポートについては高評価でした。
いい口コミ:都市部での査定額や運営元に高評価
まず「みん評」の口コミを確認してみると、いい口コミのポイントは「AI査定が正確(都市部の方)」と、運営がしっかりしていて手間なく、安心して不動産を売却できること。この2点が目立ちました。
今思うと申し訳なかったのですが、特にサービス内容を細かく調べていなかったので、指定した日時に来てくれたHowMaスタッフさんと不動産会社との違いもよくわからない状態でしたが丁寧にサービス内容や不動産の売却についてご説明していただきました。
HowMaスタッフさんはじめこのサービスは不動産会社が提供しているものではないので立ち位置的には「不動産のAI査定システムを提供している会社が運営する不動産仲介会社とのマッチングサービス」みたいな印象です。
ただ、運営元がIT企業なのでかなりシステマチックに合理的なサービスになっているなという印象でした。
意外なほどさっくり買主様が見つかったので「もうちょっと高値で売れたのかも」と思ったのは正直なところですが、HowMaのサービスを使ってよかったです。

依頼がしやすい環境
てつさんさん
不動産の査定を依頼すると、その後の売却する意思の確認などフォローが電話や訪問で厳しくなる印象があります。しかしこの業者は見積もりをネット上で簡単にできるので価格を把握するのに便利でした。しかも勧誘の電話が一切ありません。査定価格に希望が持てたため、具体的に相談すると、書類の書き方や税金対策などいろいろなサポートが充実しており安心して一任できる雰囲気でした。書類の不備に対しても丁寧にアドバイスしてくれたり、提出を代行してくれたりとこちらの労力はほとんどかかっていませんので満足しています。
X上の口コミも検索してみましたが、都市部のマンション価格については「参考になりそう」という意見が目立ちました。また「手間なく不動産を売却できる」という意見も「みん評」の口コミと共通しています。
先日発表された晴海フラッグSKYDUO
— てすふら (@stillgap) March 17, 2023
価格が高いのか悩む方はAI査定で定評のHowmaで板状住戸の査定値が見れるので参考になりそうです。ちなみに西向き都心ビューで比較→
①DUO 35階 78.9㎡ 10300万円
②サンC 15階 80.15㎡ 11003万円(Howma)
→DUOは高層のため十分お得感ありそうです。 https://t.co/kp8JoIWIHN pic.twitter.com/Lc0Y10JiRP
ご出資先。(不動産の)オンライン売却をした方のインタビュー記事です。
— VC|JAFCO|坂本悠|SaaS|AI|C向けアプリ|クリエイターエコノミー|Fintech (@sakamoto_jafco) June 13, 2023
“HowMa」のサービスを利用して一番良かったのは、電話をしなくて良い”
“各社とのやりとりが管理画面から一括ででき、成約報告もスマホ内で完結。家を売る手間を減らすことに関しては圧倒的”https://t.co/W3pDMAjTU9
よくない口コミ:エリアによってはAI査定に誤差あり
よくない口コミで共通しているのは「AI査定にブレがある」こと。AIは大量のデータを学習し、それを元に価格を査定していますが、エリアによっては学習データに偏りが出てしまい、そこから査定額のブレにつながっているようです。

高めのAI査定額
みんみんさん
自宅マンションを売却する予定があったので
利用しました。
手軽である点。手残り額が算出されるのは便利。
実際の不動産屋さんの査定では、AI査定額よりかなりダウンで額に差がありすぎる。
HowMaのAI査定額高!!
— イーフイ (@i_hui1009) June 16, 2023
本当にこの査定額で売れたら嬉しいけどね・・・
これは筆者の経験とも一致しますが、HowMaのAI査定が相場をはずすときは、上振れすることが多いようです。地方でAIの学習データが少ない場合には、査定額に誤差が出やすいと考えていいでしょう。
また、ピンポイントでそのエリアに高級新築物件が多数建てられたようなケースでは、その価格に引きずられてブレが生じる恐れもあります。
AI査定はそういった点に注意して利用する必要があります。
この章のデータ出典:みん評
不動産AI査定Q&A

そこで、この章では不動産のAI査定について、よくある疑問に答えます。
不動産のAI査定はどれくらい正確ですか?
三大都市圏など不動産取引データが豊富なエリアでは、誤差1割以内の高精度な査定が可能です。一方、地方ではデータ不足から誤差が大きくなる傾向があり、筆者の経験では最大5割程度のずれが生じることもありました。
そのため、地方物件では各エリアに強いサービスを選び、複数の査定結果を比較検討することをお勧めします。
不動産のAI査定は完全匿名でも利用できますか?
完全匿名の簡易査定サービスもありますが、これらは正確な査定とは言えません。ある程度精度の高い査定を得るためには、最低限物件の住所や面積などの情報入力が必要です。HowMaでは、個人情報保護に配慮しながらも、正確な査定に必要な情報を収集しています。
価格を知る以外にAI査定の魅力はありますか?
HowMaでは、物件を登録すると毎週最新のAI査定情報が届くサービスも提供しています。これにより市場の変動をリアルタイムで把握でき、売却のタイミングを逃さないというメリットがあります。また、過去の価格推移もグラフで確認できるため、中長期的な資産価値の変化も理解しやすくなっています。
不動産のAI査定は無料で利用できますか?
HowMaを含め、不動産のAI査定サービスは基本的に無料で利用できます。これは本来、不動産会社が媒介契約獲得のための営業ツールとして運営されているためです。また、法律上も不動産鑑定士の独占業務との兼ね合いから、査定自体で料金を受け取ることはできません。安心して無料サービスを活用しましょう。
HowMaを運営するコラビットはどんな会社?
会社名 | 株式会社コラビット |
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代表者 | 代表取締役 浅海 剛 |
本社所在地 | 東京都港区芝浦1-13-10 第三東運ビル8階 |
設立日 | 2011年6月 |
業務内容 | スマートフォン用アプリケーションの開発、保守、販売 Webサービスの開発、保守、販売 |
URL | http://collab-it.net/ |
株式会社コラビットは、「社会課題をイノベーションの力で解決する」というミッションのもと、不動産流通プラットフォームの機能改善に積極的に取り組んでいます。
代表取締役CEO・浅海剛氏は金融系SEのキャリアを持ち、自身の経験から「戸建ては売れない」という誤解に苦しんだことがHowMa開発の原点となりました。実際、自宅をHowMaのAI査定額とわずか10万円差で売却できたという経験もしています。
コラビットの最近の動きとしては以下のポイントがあげられます:
- 2025年3月:三菱地所ハウスネットの「住まいリレーAI査定」に不動産価格推定データの提供を開始
- 2024年5月:リノベーション済み不動産の査定技術で特許を取得
コラビットは、「2030年までに中古物件の年間流通額を現在の4兆円から5兆円に増やす」という目標を掲げ、誰もが安心して家を売買できる仕組み作りに注力しています。
まとめ「AI査定のメリットを生かしたHowMa一括査定」

HowMaのAI査定サービスは、その即時性と客観性により、不動産売却における相場感を正確に把握する強力なツールとなっています。それだけではなく「AIによるスピード査定」と「専門業者によるコラボ査定」を組み合わせたアプローチは、AI単独では難しい個別性の評価も含めた、確実な査定を可能にしています。
さらに「HowMaコンシェルジュ」による中立的なサポートによって、初めての不動産売却でも安心して進められる環境を実現しています。有効会員数10万人突破の実績が示すように、HowMaのAI査定は既に多くのユーザーから信頼を獲得しており、不動産AI査定をリードする存在となっています。
手持ち不動産の価値を確実るために、まずはHowMaのAI査定を試してみてはいかがでしょうか。わずか60秒の入力で、お手持ち不動産の資産価値がわかります。
HowMa一括査定|公式サイト
一般の不動産一括査定に比べて、確実に手持ち不動産の価格を把握できるように工夫されたサービスといえるでしょう。
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ジョンマッケンタイア二世さん