PR 不動産売却 基礎知識

不動産売却の流れを6ステップにわけて解説。実務上の最重要ポイントを網羅しました

不動産売却には意外と時間がかかり、統計上マンションの場合で半年程度、一戸建てでは1年近くかかることがわかっています。

その理由は、不動産売却の流れが複雑なことにあります。売り出して成約すれば完了するわけではなく、その前後に様々な手続きを行う必要があります。

そこで今回は、不動産売却の流れを6つのステップに分け、それぞれのステップで注意すべきポイントを解説しました。

家の売却でやってはいけない注意点をがっちり解説した記事もおすすめです。

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この記事は、宅建士資格を保有するアップライト合同会社の立石が執筆しました。

不動産売却の流れを把握

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筆者は数多くの不動産取引の現場を見てきましたが、不動産会社に言われるままに手続きを進めている人が意外と多いと感じます。

しかしそれでは、万が一質の悪い不動産会社に当たってしまった場合に不利な売買を行うことになりかねません。

そこで……

  1. 不動産売却の流れを押さえる
  2. 取引の各段階で、注意したいポイントを押さえる

という2つのテーマについて、この記事にまとめました。

PDFの「不動産売却の流れ」図解ファイルをダウンロード

以下のボタンでダウンロードできるPDFファイルをダウンロードし、印刷しておくのもおすすめです。

不動産売却の流れ(PDF)

上記ファイルの余白に、不動産会社との打ち合わせ内容や、対応が必要な事柄をメモしておくことができます。

ダウンロードできるファイルは4ステップに簡略化しています。不動産会社の決め方や、売却後の税金関連を省略していますので、その点は記事で補完してください。

絶対押さえておきたい不動産売却6つの重要ステップ

この章では、筆者が宅建士として実務を行う上で、いつもお客さんに説明してきた内容をわかりやすくまとめました。

不動産売買は、一般の買い物に比べて手順が複雑になるので、まずはここでアウトラインを押さえてください。

step
1
不動産会社を選び媒介(仲介)契約

事前にある程度エリアの相場を把握した上で、不動産会社の査定書を吟味し、正しい査定額を出せる会社を選んでください。媒介契約は一般媒介をメインに考えます。

step
2
売出し後の売却活動・価格交渉

売出し後は、不動産会社の囲い込みなどに注意しながら、しっかり営業しているかを見ておく必要があります。

step
3
購入申込み(買付証明書)

購入希望者は買付証明書(または購入申込書)という書面で、購入意思を伝えるのが一般的。ここから条件面での交渉を行います。

step
4
売買契約を締結し手付金を受領

買い手と交渉がまとまったら、売買契約を締結して手付金を受け取ります。手付けは売買代金の一部に充当されます。この時点から必要書類の抜け漏れに注意が必要です。

step
5
残金決済と不動産の引き渡しを同日に行う

買い手の住宅ローン実行日に、残金を受け取り(残金決済)不動産を引き渡します。この日、司法書士が売買を原因とする不動産の所有権移転登記を申請します。

step
6
課税されるケースでは確定申告も必要

買った時より高く売れて、儲けが出た場合は、翌年に確定申告が必要です(2月16日~3月15日)。建物は減価償却が必要で、計算が少し複雑なため、早めに専門家に相談すると安心です。

売り出し前の情報収集時に注意したいこと

売り出し前の情報収集期には、自分の手持ち不動産がいくらくらいで売れるのか、そしてどの不動産会社と仲介契約を結ぶのが良いのかを検討する必要があります。

不動産売却は一般の常識とは異なる部分もあります。そこで、以下のような点に気をつけて不動産売却を進めてください。

不動産会社の価格査定は不正確な場合もある

売り出しに先立ってどの不動産会社に仲介を任せるかを決めるとき、一般に査定書を比較することが多いでしょう。

しかし、不動産会社の価格査定はあまり正確ではなく、査定額が高いからと言う理由で仲介を任せる会社を選ぶのはお勧めできません。

特に地場の小規模な不動産会社の場合、正確な査定システムを導入していないことが多く、ひどい場合は手書きでざっくりとした査定書を出してきます。

この点については、筆者が実際にマンションを売却したり、一括査定サイトを利用して価格査定を依頼したレビュー記事に詳しく紹介しています。

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価格査定の金額が高いか安いかに一喜一憂することなく、その査定書にしっかりと査定の根拠が書かれているかどうかを見てください。

大手不動産仲介会社の場合、正確な価格設定システムを採用しており、一般にかなりしっかりした査定書を出してくれます。中でも、三井のリハウス(三井不動産リアルティ)などは査定の正確さに定評があるので、都市部であればこういった会社に査定を出してもらってください。

上記公式サイトでも、まず査定の正確さをうたっています。

媒介(仲介)契約の種類を知り適切な類型を選ぶ

仲介を依頼する不動産会社が決まった場合、どのような種類の媒介契約を締結するかを決めなければいけません。

媒介契約とは仲介契約のことですが、この媒介契約には以下の3つの種類があります。

項目 専属専任媒介契約 専任媒介契約 一般媒介契約
依頼できる不動産会社 1社のみ 複数社(1社でも可) 複数社(1社でも可)
媒介契約期間 3ヶ月以内(自動更新不可) 3ヶ月以内(自動更新不可) 法定されていない
レインズへの登録 必須(媒介契約締結日の翌日から5日以内) 必須(媒介契約締結日の翌日から7日以内) 可能(任意)
登録証明書の交付 必須 必須 任意
業務報告 週1回以上、文書または電子メールで報告 2週間に1回以上、文書または電子メールで報告 義務ではない

筆者としては、都市部で売れ筋の物件であれば一般媒介契約が向いていると考えています。一方で、何か問題を解決しないと売却できない不動産に関しては専任媒介で一社に依頼し、責任を持って解決してもらうのがオススメです。

媒介契約について詳しくは以下の記事で解説していますので、参照してみてください。

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住宅ローンがある場合の注意点と安全な売却方法

住宅ローンの残債務がある不動産でも売却は可能です。ただし、以下の点に注意してください。

  • 売却した金額で住宅ローンの残債務を完済できるかどうかを確認
  • 銀行とあらかじめ打ち合わせをしておき売却後の返済をスムーズに進める

この点について、以下の記事でもう少し詳しく解説していますので、気になる場合はぜひ参照してみてください。

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早めに用意しておいた方がいい書類やすませたい手続き

不動産の取引では、節目節目で用意しておきたい重要な書類が出てきます。売却の準備段階では、以下を用意しておくとスムーズに進めることができます。

  • 購入時の売買契約書
  • 固定資産税の納税通知書
  • 住宅ローンの償還表

こういった書類があると、不動産会社としては助かるはずです(住宅ローンの償還表は、不動産会社に見せなくてもかまいません)。売買時の契約書がない場合は、不動産会社が登記簿を取得してくれるので大丈夫です。

もし相続物件を売却する場合は、相続人全員でコンセンサスをとっておく必要があります。たまに自分の一存で相続した土地建物を売却しようとする人がいますが、それはできません。

詳細は不動産会社または司法書士に相談すると、アドバイスをもらえます。

不動産会社を決めたらやるべきこと

どの不動産会社に仲介を任せるかを決めたら、いよいよ売却活動がスタートします。ここでは売却活動中に注意しておきたい事柄をまとめました。

正確な価格査定を前提として売却戦略を決定

不動産の価格査定は高ければいいというものではありません。車の買取査定とは違い、査定額で買い取ってくれるわけではなく、単に市場でいくらで売れるかという予想の金額に過ぎないからです。

高すぎる査定額に惑わされると、結局売却期間が長引き、最終的な売却金額もかえって低くなってしまうことがあります。

不動産の売り出し価格を決めるにあたっては、まず正確な価格査定を出した上で、「どうすれば査定額より高く売れるのか」という戦略を立てる必要があります。

この点については、大手不動産会社の方がしっかりしています。都市部であれば大手仲介業者に査定を依頼し、その正確な価格査定をベースに戦略を立てるようにしましょう。

また、なぜ大手が正確な価格査定を出すのかについては、以下の記事でも触れています

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不動産会社による囲い込みを防止するための基礎知識

不動産会社が売主だけでなく、買主の仲介手数料も含め、自社で独占しようという意図で、他の会社に情報を出さずに囲い込むという問題が指摘されています。

不動産の囲い込みについては、以下の記事で詳しく解説しています。

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囲い込みを防止するには、ある程度不動産売買に関する知識をつけることが一番確実な方法です。

その上で、原理的に囲い込みが不可能な一般媒介契約を選択したり、レインズにしっかり登録されているかどうかをチェックするようにしてください。

レインズに登録されているかどうかは、売主用物件確認という機能を利用することで確認できます。不動産会社にレインズの登録証明書を出してもらうという方法もあります。

住みながら売る場合は内覧対応も大切

住みながら不動産を売却する際は、家の内外をきれいに整理整頓しておくことが大切です。

不動産会社の担当はプロなので、多少散らかっていても家の価値をある程度正確に把握できます。しかし、買いに来るお客さんは売買の経験が乏しいため、部屋が片付いているだけでかなり印象が変わり、成約率が上がります。この点を考慮して、できるだけきれいに片付けておいてください。

上の写真は筆者が担当した物件の内部ですが、これくらい片付いていると、不動産会社としては営業活動がしやすいと感じます。

購入の申し込みがあった場合の対応

購入の申し込みがあった場合、すぐに契約に進むケースばかりではありません。価格面や条件面での交渉が入ることも多く、できるだけ自分のリスクを減らしながら、有利な条件で交渉することが必要となります。

正確な査定をとっておけば自信を持って交渉できる

この記事の前半でも、小規模な不動産会社の価格査定は不正確なことがある点に触れました。

正確な査定が必要な場合は大手不動産会社に依頼した方がよく、正しく相場の金額を把握しておくことには意味があります

もし買主からの価格交渉が入った場合でも、信頼のおける価格査定を受け取っておくと安心できます。ある程度自信を持って交渉に対応できるので、安すぎる価格の指値であれば、自信を持って断ることもできます。

そのため、できるだけ正確な査定を取っておくようにしてください。一般的には、三井のリハウスなどの大手不動産仲介会社が正確な査定を出してくれます。

沖縄県内であれば、トーマ不動産が対応可能です。トーマ不動産では、AIを活用した正確な価格査定システムを導入していますので、ぜひお問い合わせください。

価格以外の条件面での交渉と注意点

価格交渉以外にも条件面でさまざまな交渉が入ることがあります。例えばエアコンを撤去するか置いていくかといった細かい内容や、契約不適合責任をさらに長い期間取ってほしいといった交渉もあり得ます。

こういった条件面の交渉は、価格交渉と抱き合わせで考える場合も多く、値下げしない代わりにエアコンは置いていくといった対応もよくあります。

筆者は、自己所有の物件売却時に「値下げをする代わりに契約不適合責任を負わない」という条件を出したことがあります。契約不適合責任は重いので、多少の値引きであれば、こういった内容での交渉も検討してみていいと思います。

条件交渉の場合も、できるだけ不動産会社を通して話をしてください。もし直接話をしてしまった場合でも、その内容を不動産会社に共有し、必ず契約書に盛り込むようにしてください。

こういった内容は、契約書の最後のほうに設けられた特約条項という部分に記入されます。特約条項に記入する内容に関しては、不動産会社とあらかじめ相談をしておいてください。相談なく契約書を書いてしまう不動産業者も多いので、その点も注意してください。

不動産売買契約時にすること・注意点

売買契約の時点では、契約はまだ完全には成立していません。

一般的に、手付け解除が可能だからです。買主は手付金を放棄することで、売主は手付金の倍額を返還することで手付解除ができます(ただし、契約書の定めによります)。

不動産売買契約は、仲介不動産会社の事務所で行われることが多いですが、売主の自宅などで行う場合もあります。

また、不動産の契約において、通常クーリングオフは行えません。ただし、宅建業者(不動産会社)が売主で一定の条件が揃えば、クーリングオフが可能な場合もあります。

売買契約書・重要事項説明書の確認

売買契約書と重要事項説明書は、できるだけ早く送ってもらい、確認しておきましょう。

実務では契約の当日に初めて手渡されることが多いですが、それでは詳細にチェックする時間がありません。

プロの宅建士でも、当日の契約書確認では、完璧に内容を把握するのは困難です。

数日前にメールでPDFファイルを添付して送信してもらうよう不動産会社に要望しておき、事前に内容を精査してください。

手付金についての注意点

手付金は売買金額に充当されます。

手付金は平日より土日に受け取ることが多く、平日であれば夜間に受け取るケースもあります。そのため、しばらく手元で保管することが多い点に注意が必要です。

手付金の保管には十分注意を払い、銀行窓口が開いたら、早めに預けるようにしてください。

中には決済まで手付金を預かる不動産業者もあります。この場合は受取証(預かり証)を確実に受け取っておくようにしてください。不動産会社が手付金を預かる理由は、仲介手数料を払ってもらえない場合に対当額で相殺することが目的です。

残金決済時にすること・注意点

残金決済とは、手付金を除いた残金全額を受け取ることです。一般に「決済」や「残金決済」と呼ばれます。

残金の受け取りと不動産の引き渡しは同時に行われ、登記も同日に行うため、必要な書類を用意しておく必要があります。

決済当日の流れ

不動産売買において、決済当日には複数の重要な手続きをすすめます。

  1. 買主の銀行から買主に住宅ローンの借入金が振り込まれる
  2. 買主は振り込まれた金額をすべて売主に振り込む
  3. 売主の口座に入金が確認できたら、司法書士が所有権移転登記申請に
  4. 売主は不動産の鍵などを引き渡す
  5. 売主と買主の間で、固定資産税の精算を行う
  6. 売主と買主は不動産会社に仲介手数料を支払う

これらの手続きを同時並行で行うため、手順が複雑になります。また、必要書類も多いため、不足があると売買が成立しない可能性もあります。

司法書士の役割と費用

一般に、売買では代金の支払いと物品の引き渡しが同時に行われますが、不動産の場合は代金を支払っても即座に所有権移転登記(名義変更)ができないため、タイムラグが発生します。

その点、安全に登記が完了することを担保する専門家が司法書士です。司法書士は他にも様々な業務を行いますが、登記は特に重要なもののひとつです。

司法書士が確実に登記を完了させることで、不動産の売買が安全に成立するわけです。

「絶対に忘れてはいけない書類」の再確認

残金決済の時点で、売主が忘れてはいけない書類は複数あります。

  • 印鑑証明書
  • 実印

この2点は絶対に必要です。また、司法書士の本人確認のために免許証なども用意しておきましょう。

売却不動産にローン残債務がある場合や、完済していても抵当権を抹消していない場合は、借り入れした銀行から抵当権抹消書類を入手しておく必要があります。

司法書士報酬のうち、所有権移転登記費用は一般に買主負担ですが、抵当権抹消は売主負担です。

司法書士の役割や料金の目安については、以下の記事で詳しく解説しています。

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不動産の売買に際して、司法書士費用を含む所有権移転登記費用は一般的に買主が支払うのがルールです。 しかし、なぜそのような ...

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売却後の確定申告

不動産を売却して利益(譲渡所得)が発生した場合、確定申告を行う必要があります。この賞では、不動産を売却した場合に、確定申告が必要になる条件や確定申告方法についてガイドしていきます。

確定申告が必要な場合は?

不動産を売って、買った値段より高く売れたら儲けが出ます。この儲けにかけられる税金が譲渡所得税で、儲けが出た場合に確定申告の必要があります。

譲渡所得税には長期譲渡(所有期間が5年超)と短期譲渡(所有期間が5年以内)の2種類があり、税率が大幅に異なります。

また、居住用財産を売った場合3000万円まで課税されないという特例があるので、この点は必ず押さえておいてください。

仲介不動産会社に聞くと対応方法を教えてくれますが、税理士などに確認する方が確実でしょう。

トーマ不動産ではFP有資格者が対応しますので、不明点はお気軽にお問い合わせください。

1月に税務署に行くのがおすすめ

確定申告の期間は毎年2月16日から3月15日ですが、筆者はいつも1月後半か2月前半に、税務署に相談に行きます。

この時期は職員が暇なので、ていねいに対応してくれるからです。

税務署によって対応が異なる可能性はありますが、筆者の経験では1月後半か2月前半であれば、そのまま確定申告申告書類を作成することも可能でした。

税務署に行くのがめんどうな場合は、自宅のパソコンでも確定申告を行うことが可能です。

とくに注意したい特殊なケースでの売却活動

ここまでは、一般的な不動産売却の流れを解説してきました。

ここからは、特殊なケースの売却で、特に注意したい点について概要を解説していきます。

 離婚に関連する売却では税金面に注意

離婚に際して、夫名義の不動産を離婚した元妻名義にした場合、その不動産を時価で売却したと見なされて、譲渡所得税が課税される場合があります。

ただし、これについてはマイホームを売却した時の特例(3000万円控除)が使える可能性があるので、早めに専門家または税務署で相談しておいてください。

財産分与で不動産を受け取った妻は、この時、時価で取得したと見なされます。妻がすぐに不動産を売却した場合も譲渡所得税が高額になる可能性があるので注意してください。

 成年後見人を立てるケース

不動産の所有者が認知症などで行為能力を制限される場合、売買には成年後見人の選任が必要になります。

成年後見人には家族もなれますが、家庭裁判所が成年後見監督人を選任する場合もあり、また手続きが複雑で、かなりの手間がかかります。

そこで、最近では弁護士や司法書士などの専門職後見人を立てるケースが増えています。

不動産の売却にあたっては家庭裁判所の許可が必要になるなど、通常より手続きが複雑になるため、早めの対応が必要になります。

ローン返済中の家を売る手順

住宅ローン返済中の家を売ることも可能ですが、以下のどちらかの条件を満たす必要があります。

  • 売却したお金でローンを返済できる
  • 売却したお金では不足するが手元資金で完済できる

いずれかの方法で住宅ローンを完済できる場合、借り入れしている銀行にあらかじめ話をしておき、完済時に抵当権の抹消書類を用意してもらいます。

残金決済時(または事前に)司法書士がこの書類を回収し、抵当権抹消登記申請の添付書類として、法務局に提出します。

抹消書類は登記完了後に原本還付してもらうこともできるので、銀行が「返却して欲しい」という場合は返送するように手配してください。

相続財産管理人を選任する場合

相続人が相続放棄をしても、不動産の管理責任を負わなければいけないため、古家などを処分せずに放置することは望ましくありません。そこで、相続財産管理人(相続財産清算人)を選任することが推奨されています。

相続財産管理人を選任すると、相続人に変わって債務の弁済や相続財産の管理を行ってもらえます。

ただし、場合によっては100万円前後の費用がかかるため、管理責任の負担と費用を比較して、相続財産管理人を選任するかどうかを決めてください。

まとめ

不動産売却は、人生の中でも最も大きな取引の一つです。事前にしっかりと準備し、信頼できる不動産会社を選ぶことが重要です。

また、不動産売却の流れは以下の6つのステップで進めます。

  1. 不動産会社選びと媒介契約
  2. 売り出し後の売却活動・価格交渉
  3. 購入申し込みと条件交渉
  4. 売買契約締結・手付金受領
  5. 残金決済・物件引渡し
  6. 確定申告

それぞれのステップで注意すべきポイントを理解しておけば、スムーズに取引を進めることができます。

トーマ不動産では、宅建士・FP有資格者がご相談に応じています。何かわからないことがあれば、お気軽にお問い合わせください。

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