不動産一括査定サイトと不動産会社の間には、利用者が知らない裏事情が存在します。
不動産会社は、一度不動産一括査定サイトと契約すると、スマホの一年縛りのような制約があり、簡単には解約できません。
不動産会社が解約を希望しても、実際には3〜6か月は契約を解除することができないのです。
この「やめたいのにやめられない」期間中、不動産会社のモチベーションは著しく低下します。そのため、査定依頼を送っても、なかなか査定結果が送られてこない場合があるのです。
そんな場合の対策は?
都市部なら | 査定額が正確な大手不動産会社に相談 |
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地方なら | 田舎に強い不動産査定サイトを利用 |
この記事では、イエウールなどの不動産一括査定サイトで連絡が来ない理由や、対策方法について詳しく解説します。
この記事は、宅建士資格を保有するアップライト合同会社の立石が制作しました。
イエウールで連絡が来ない最大の理由とは?
冒頭でも説明したように、不動産会社は不動産一括査定サイトをすぐにやめることができません。
「自社には合わないから、もうやめよう」と決めてから短くて3か月、長くて半年間、契約解除ができないのです。
その結果、やめたいと感じている不動産会社が「ゾンビ状態」となり、形式的に提携だけが続いているケースも少なくありません。
このような場合、不動産会社のモチベーションが低下し、査定依頼を受けても対応が遅れたり、価格査定が送られてこないことがあります。
ここでは、不動産一括査定サイトの仕組みを理解しつつ、なぜ不動産会社が査定依頼を無視し、連絡が来ないのかを探っていきましょう。
不動産一括査定サイトの裏側
不動産一括査定サイトの仕組みを知ることで、問題点が見えてきます。
ユーザーが査定依頼情報を入力すると、その情報は最大6社(または10社)の不動産会社に送信されます。各不動産会社は1件あたり約1万5000円の費用を支払い、営業を開始します。
競争が激化する中、媒介契約を素早く取得するために、実際の市場価格からかけ離れた高額な査定を出す不動産会社も増えてきました。こうした状況が続くと、不動産会社の対応が鈍くなり、査定結果が送られてこないケースもあります。
不動産会社に対する不動産一括査定サイトの課金は1万5000円前後の事が多いですが、査定サイトによって異なります。また、エリアによっても異なります。
最良の対策方法は「別のサイトを使う」
不動産会社のモチベーションが低下している場合、クレームを入れても効果は期待できません。不動産会社はリソースの無駄遣いをを最小限に抑えるため「何も対応しない」という選択をすることがあるからです。
そのため、査定依頼をしても連絡がなく、査定結果が送られてこない場合は、別の不動産査定サイトを利用する事が効果的な対策となります。
都市部でのおすすめ:大手不動産会社
都市部において、イエウールなどの不動産一括査定サイトを使用しても連絡が来ない場合は、大手の不動産会社に価格査定を依頼するのがおすすめです。
大手不動産会社は、正確な価格査定を出してくれることが多く、早期売却につながる販売力もあわせ持っています。
特に「三井のリハウス」は、不動産業界でも珍しく、公式サイトで「価格査定の正確さ」を大きく打ち出しています。
三井のリハウス|公式サイト
上記の公式サイトでも、三井のリハウスは「査定が正確であること」「値下げせずに短期で売却していること」を訴求しています。
地方でおすすめ:不動産会社に厳しい条件をつけないリガイド
筆者は不動産会社の立場で、合計6種類の不動産一括査定サービスを利用しました。その中で最も「不動産会社の立場を考えてくれている」と感じたのが「リガイド」です。
そのため、リガイドは地方でも提携不動産会社が多く、地方の物件の売却にも対応してくれます。
Re-Guide(リガイド)|公式サイト
筆者は全国7都市で実在マンションのデータを利用した入力実験を行いましたが、その結果最も優秀だった一括査定サイトもリガイドでした。
詳しくは以下の記事を参照してみてください。
マンションならマンション専門の一括査定サイトがおすすめ
マンションの価格査定は比較的定型的で、査定書作成の難易度は高くありません。それにもかかわらず査定書が送られてこない場合、何らかの理由があるはずです。
そこで、マンションの査定依頼をしても連絡が来ない場合は、マンション専門の不動産一括査定サイトを利用してみてください。
「マンションナビ」はマンションに特化しており、登録している不動産業者もマンション売却を得意とする会社が大半です。
マンションナビ|公式サイト
ただし、マンションナビも一括査定サイトであるため、高すぎる査定額には注意し、査定内容をしっかり確認しましょう。
その点、首都圏(一都三県の一部)限定ですが、スターツピタットハウスが査定対応してくれる「クラモア」が安心です。
クラモア(マンション売却)|公式サイト
クラモアなら必ず大手不動産会社が対応してくれるので、価格査定もかなり正確です。
イエウールから連絡が来ない「その他の理由」と対策
イエウールに査定依頼をしても、価格査定書が送られてこない理由がすべて不動産会社のモチベーション低下にあるわけではありません。
ここからは、イエウールなどを利用しても連絡が来ない「その他の理由」について解説していきます。
電話番号などの入力をミスしている可能性
筆者は一括査定サイトの案件で、電話もメールアドレスも間違っている情報を受信したことがあります。これでは連絡することができません。
イエウールに査定依頼を入力したのに査定が送られてこない場合、入力ミスが原因である可能性もあります。
対策:もう一度査定依頼をする
この場合、もう一度正確に情報を入力してみると、不動産会社と連絡がつき、査定書が届く可能性があります。
再度査定依頼をする際、別の一括査定サイトを試してみるのもいいでしょう。
特に、物件の立地するエリアで対応可能な不動産会社が少ない場合は、以下の記事を参考に、他の査定サイトを検討してみてください。
不動産会社の繁忙期で、対応するマンパワーがない
不動産売買の仲介を中心とする不動産会社には、賃貸に比べて明確な繁忙期がありません。
しかし、時期によっては契約が重なったり、物件案内が多数入ることもあります。
そういった繁忙期と重なってしまうと、どうしても目の前の契約業務を優先することになります。結果として、査定書の作成や発送が遅れることは十分あり得ます。
対策:マンパワーが充実している会社に査定依頼
この場合の対策としては、マンパワーに余裕のある大手不動産会社への査定依頼が有効です。首都圏であれば、大手不動産会社51社のエース社員が査定を行う「タクシエ(TAQSIE)」というサービスがおすすめです。
TAQSIE(タクシエ)|公式サイト
大手不動産会社のトップ・エージェントのみに売却相談ができるのが、タクシエのメリットです。信頼性が高く、確実に連絡してくれるサービスです。
また、三井のリハウスに査定依頼をかけるのも一つの手です。リハウスは全国に約300店舗の支店を展開しており、特に都市部は幅広くカバーしています。
三井のリハウス|公式サイト
三井のリハウスは価格査定が正確なので、その点も安心です。
システムに何らかのトラブルがあった?
レアケースではありますが、イエウールなど不動産査定サイトのシステムにトラブルが発生し、データが送信されなかった可能性も考えられます。
類似ケースとして、不動産会社からの連絡が迷惑メールフォルダに入っていることも考えられますし、不動産会社のシステムが不調で査定できないケースも考えられます。
対策:再度査定依頼をしてみる
もし不動産一括査定サイトのシステムがエラーを起こしている場合は、再度査定依頼を送信すると、査定書が届く可能性があります。
以下の記事を参考にして、物件の特性に合った不動産会社を探してみてください。
そのエリアには提携不動産会社がいなかった
ほとんどの不動産一括査定サイトでは、査定依頼を送信する直前の画面で、対応可能な提携不動産会社が表示されます。
その画面で選択できる提携不動産会社がゼロ件だった場合、査定依頼を送ることができません。特に東北地方や日本海側の県では、対応可能な不動産業者が少ない傾向があります。
ただし、複数の不動産一括査定サイトを利用することで、対応可能な不動産業者が見つかる可能性があります。
査定対応できる不動産会社がいない理由や対策方法について、詳しくは以下の記事で解説しています。
そもそも「値段だけ知りたい」というのはNG
不動産一括査定の広告には「気軽に値段だけ知りたい人も大丈夫」と書かれている場合があります。
しかし、本来、不動産一括査定は不動産を売却したい人が利用するものです。単に価格を知りたいだけの目的で利用するのは、ぜひ避けてください。
不動産会社は査定情報に対して課金されており、決して安くない費用を支払っています。
そのため、値段だけを知りたいからといって軽い気持ちで査定依頼をされると、不動産会社の業務の妨げになってしまいます。
この点について、詳しくは以下の記事で解説しています。
また「単に値段だけ知りたい」という場合は、以下の記事などを参照して、自己査定する方法もおすすめです。
まとめ「査定の連絡が来ない理由はモチベーション低下」
家を売却するために不動産一括査定サイトを利用しても、連絡が来ない、または査定書が送られてこないケースが確かにあります。
筆者の体験では、その理由の一つに、不動産会社が一括査定サイトの利用をやめようと考え、モチベーションが低下していることがあげられます。
実は筆者自身、不動産一括査定サイトの契約を解除するのに苦労しましたし、契約解除を決意してからは、なかなか査定書を送る気になれませんでした。
その他、様々な原因で、不動産会社が連絡をしてこない事があります。
その場合、都市部であれば、確実に査定を送ってくれる大手不動産会社に査定を依頼するのがおすすめです。
一社あげるとしたら、価格査定が正確な「三井のリハウス」がいいでしょう。
三井のリハウス|公式サイト
一方、地方の場合は、不動産会社と良好な関係を築いている「リガイド」という査定サイトを利用してみてください。
筆者も、不動産会社を事業譲渡するまで、リガイドさんにはおせわになっていました。
Re-Guide(リガイド)|公式サイト
また、沖縄県内の不動産であれば、トーマ不動産に不動産価格査定をご依頼ください。
トーマ不動産ではAIを活用した不動産価格査定システムを使用し、精度の高い価格査定書をお送りしています。
価格査定のご依頼|トーマ不動産
FP有資格者も在籍し、税制に関するご質問にもお答えできます。